コピペして来ました。


本書の最後はスリーマイルアイランド(TMI)原発の事故の話でしめくくられます。

1960年代半ばにメトロポリタン・エジソン電力会社が,フィラデルフィアの西方約200マイルのスリーマイル島に建設を決定し,1974年には運転準備が整いました。このスリーマイル原発は,事故ばかりが紹介されていますが,事故を起こす前から周辺に大きな影響を与えていたことが書かれています。放射能の影響はたいてい,動植物から始まります。猫の死産や奇形,生まれつき目が見えず骨が異常に柔らかい牛,卵を抱かないガチョウ,脳や肝臓に腫瘍のある牛,などなど。
当時,米国のあちこちの原発で,利益重視に起因する不適切な管理やいい加減な施工による事故が頻発していたにもかかわらず,御用学者たちの擁護もあってもみ消されていました。それが,1979年のスリーマイル原発の事故で一気に表面化することになります。

このスリーマイルの事故は,給水ポンプが故障してコントロール室の警報ランプが点灯したが,運転員が判断を誤った結果,炉心部から水がなくなり,温度も圧力も上昇し始めた。圧力を逃がす弁が開いたまま閉まらず,放射能を帯びた水が原子炉格納建屋の床にどっとあふれた。緊急炉心冷却系が作動したが,再び運転員が判断を誤り,冷却系を閉じてしまった。ポンプから放射能を含んだ水が噴出して建屋を水浸しにし,大量の蒸気が噴出した。放射能が格納容器から漏れ,放射能を含んだ水が近くの川に流れ込んだ。炉心に大量の水素の泡が発生して爆発の危険に晒され,「測り知れない量の放射線量」がペンシルベニア州中部に流れ出ていった,というものです。

今回の福島第一と,人災と天災の差はあれ,似た部分がありますね。


結局,スリーマイル原発の事故でも,政府や電力会社,原子力推進派は,漏れた放射能の量を極力少なくしようと「工作」しました。この原発には,放射能の漏れを測定する装置が4段階で設けられていたにもかかわらず,本当のところ,一体どれだけの放射能が流出したのか,明らかにされていないそうです

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