土壌セシウムの除去法開発=廃棄物減少に期待-産総研




 産業技術総合研究所は31日、福島第1原発事故で放出され、土壌を汚染している放射性セシウムをほぼ全量除去する方法を開発したと発表した。薬品を使ってセシウムのみを取り出すため、表土をはぎ取る方法よりも廃棄物を大幅に減少できるとしている。
 産総研によると、汚染された土を、低濃度の希硫酸などの水溶液に混ぜて加熱すると、土壌粒子と結び付いていたセシウムが95度で約88%、高圧状態にした200度ではほぼ100%抽出できた。抽出後の水溶液に、セシウムを吸着する性質を持つプルシアンブルーという顔料を入れることで、セシウムをほぼ全量回収することができた。
 低濃度の酸のため、土壌への負荷は小さい上、水溶液は繰り返し利用が可能。この処理方法で生じる廃棄物量は表土をはぎ取る方法に比べて100分の1以下で済むという。(2011/08/31-22:45)

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