出て来たのは、過去のレポートなんだけど、
改善されたって話、聞かない
期限が切られているから,睡 眠時間と休日を犠牲にするほかない。こうし て,1日 の残業時間 は7時 間以上,月 になお して200時 間 をオーバ ー。 退庁
するのは深夜の1時,2時 で,徹 夜仕事もザラ。土日も100%出 勤。(6)最繁 忙期 の11月,12月 になると,ほ とんど徹夜 で,1か 月 の残 業 時間 は300時 間 を超 えるとい う殺人 的な職場 が出現 す る。 いかに頭脳 明晰な大蔵 キ ャ リア とはいえ,連 日の深夜業で漢字にアテ字が増えてくるという。
これだけの仕事 をこな して体 を こわ さない ほうがおか しい。 「五 〇人 中五
人が死んでいる」 との指摘 もうなずける。それは殉職だろう。1988年10月 には現役の主計局主査が急性心不全で亡 くなっている。連 日連夜の査定作業
が原因の過労死 とみられる。ω
下記の仕事は、官僚でなくても良い気がする
たとえば,大 蔵省の新人は新聞のスクラップづくりをさせられる。担当者
は3日 に1回,朝7時 に登庁 し,全 国紙 と業界紙の関係記事 を切 り抜 き,9 時半 までにコピー44部 をつくる。「後輩には引き継ぎたくないですよ,こ ん な仕 事。」(代) ムダな資料作成が多す ぎることは,若 手官僚 に共 通 の不満 の よ うだ。
とにかく若手は使われる。まさに 「無定量,無 際限」。毎晩,終 電かタク シーでの帰宅 となるが,そ の残業の中身た るや ワープロ打 ちや コピー取 りと い った下 働 きで ある。 サイ ンをも らうため夜遅 くまで上司 を待つ ことも少 な くない。 そのた めにかか る残業代や タクシー代 は,私 たちの税金 によ ってま
かなわれ る。
いつ まで も,だ らだ らと忙 しい職場。 役所の仕事 の性格上,期 限 内に終 わ
らせ ることが絶対的 であ り,じ っ くり物事 を考 えるゆと りはない。各人 に平
(c)サ ー ビス残 業 とむ しば まれ る心 身
では,官 僚 たちの残業漬 けの毎 日は,給 与 面で報われ るのだ ろうか。 悲 し いかな,残 業手当は実際の残業時間の4分 の1程 度しか支給されないのであ
る。(25)残りの4分 の3は いわゆるサービス残業となる。
なぜ こうした ことになるのか。実 は,各 省 ごとの超過勤務手 当の総額 はあ
らか じめ予算で決定 されているのである。本省庁職員一人あたり月平均21 時間の超過勤務が,そ の積算根拠になっている。すなわち,単 純化すれば, 月平均で21時 間を超 えて残業 す ると,超 勤手当 は支払わ れ ない。 超勤 手 当 の予算総額 を年度途中 に増額す る ことはできない。(代)
これでは,上 司が部下の残業時間を把握しようとするモチベーションは働 かない。上司は 「人件費はただ」と錯覚し,部 下に必要以上の用事をいいつ けて,退 庁時間を遅らせる。上司による人材のムダ遣いといえよう。
サービス残業という名の無給の労働奉仕 。 これを続ける理由を問われ れば,彼 らは国家官僚としての「使命感」だと口をそろえる。しかし,それ だけでは説 明 しきれな い。 サ ー ビス残業 といえば,銀 行が有名だが,行 員 た ちは人事考 課を上 げ るために黙々 と長時間働 く。 官僚の世界 にも,同 じこ
改善されたって話、聞かない
期限が切られているから,睡 眠時間と休日を犠牲にするほかない。こうし て,1日 の残業時間 は7時 間以上,月 になお して200時 間 をオーバ ー。 退庁
するのは深夜の1時,2時 で,徹 夜仕事もザラ。土日も100%出 勤。(6)最繁 忙期 の11月,12月 になると,ほ とんど徹夜 で,1か 月 の残 業 時間 は300時 間 を超 えるとい う殺人 的な職場 が出現 す る。 いかに頭脳 明晰な大蔵 キ ャ リア とはいえ,連 日の深夜業で漢字にアテ字が増えてくるという。
これだけの仕事 をこな して体 を こわ さない ほうがおか しい。 「五 〇人 中五
人が死んでいる」 との指摘 もうなずける。それは殉職だろう。1988年10月 には現役の主計局主査が急性心不全で亡 くなっている。連 日連夜の査定作業
が原因の過労死 とみられる。ω
下記の仕事は、官僚でなくても良い気がする
たとえば,大 蔵省の新人は新聞のスクラップづくりをさせられる。担当者
は3日 に1回,朝7時 に登庁 し,全 国紙 と業界紙の関係記事 を切 り抜 き,9 時半 までにコピー44部 をつくる。「後輩には引き継ぎたくないですよ,こ ん な仕 事。」(代) ムダな資料作成が多す ぎることは,若 手官僚 に共 通 の不満 の よ うだ。
とにかく若手は使われる。まさに 「無定量,無 際限」。毎晩,終 電かタク シーでの帰宅 となるが,そ の残業の中身た るや ワープロ打 ちや コピー取 りと い った下 働 きで ある。 サイ ンをも らうため夜遅 くまで上司 を待つ ことも少 な くない。 そのた めにかか る残業代や タクシー代 は,私 たちの税金 によ ってま
かなわれ る。
いつ まで も,だ らだ らと忙 しい職場。 役所の仕事 の性格上,期 限 内に終 わ
らせ ることが絶対的 であ り,じ っ くり物事 を考 えるゆと りはない。各人 に平
(c)サ ー ビス残 業 とむ しば まれ る心 身
では,官 僚 たちの残業漬 けの毎 日は,給 与 面で報われ るのだ ろうか。 悲 し いかな,残 業手当は実際の残業時間の4分 の1程 度しか支給されないのであ
る。(25)残りの4分 の3は いわゆるサービス残業となる。
なぜ こうした ことになるのか。実 は,各 省 ごとの超過勤務手 当の総額 はあ
らか じめ予算で決定 されているのである。本省庁職員一人あたり月平均21 時間の超過勤務が,そ の積算根拠になっている。すなわち,単 純化すれば, 月平均で21時 間を超 えて残業 す ると,超 勤手当 は支払わ れ ない。 超勤 手 当 の予算総額 を年度途中 に増額す る ことはできない。(代)
これでは,上 司が部下の残業時間を把握しようとするモチベーションは働 かない。上司は 「人件費はただ」と錯覚し,部 下に必要以上の用事をいいつ けて,退 庁時間を遅らせる。上司による人材のムダ遣いといえよう。
サービス残業という名の無給の労働奉仕 。 これを続ける理由を問われ れば,彼 らは国家官僚としての「使命感」だと口をそろえる。しかし,それ だけでは説 明 しきれな い。 サ ー ビス残業 といえば,銀 行が有名だが,行 員 た ちは人事考 課を上 げ るために黙々 と長時間働 く。 官僚の世界 にも,同 じこ
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